魔女が飛べなく、絵が描けなくなる時。魔女の宅急便

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1989年(平成元年)7月29日から東映系で公開されたアニメ映画
魔女の宅急便。
翌年頃出たレーザーディスクで見たが
それから20年以上経って出たブルーレイを借りて
あらためて鑑賞した。
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最初観たときと同じく、この映画で最も印象に残ったのは
飛べなくなった魔女のキキが
画家のウルスラという女性のアトリエに泊まるシーン。
角野 栄子の原作には無い場面だが
鮮烈にセリフが残っている。
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魔女も飛べなくなることがあるんだね
絵も描けなくなる時がある・・
描けないときは・・
描いて描いて描きまくる
それでも駄目なときは
描くのをやめて
なにか別のことをする
すると不思議とまた描けるようになるんだよ
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キキは
夢と情熱にあふれて魔女になるが
仕事をもらうのに苦労する
ようやく軌道に乗って やり方が定まって
プロっぽくなると
黒猫ジジの声も聴こえなくなり
飛べなくなってしまう。

これは プロであること と 注文をもらうということを
完全同一視してしまう勘違いから迷い込んでしまう
本当に純粋に絵を描こうとする画家にとって
大きなジレンマの問題だ。

本当のプロ
プロとは何かと問われたら
注文や金の有無を問わず
その精神性
気迫 生き様 四六時中
魂を注いだ作品作りということなのだ。

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ウルスラが描きかけで止まっていた大作・・
20年前は、宮崎さんは凄いな、こんな絵を作中で登場させるなんて
気・・スピリット・・に満ちている
宮崎さんが描いたのかな?
だとしたら彼は本当は 画家志望だったのかな?
などと思ったものだ。

キキが陥った 飛べなくなった現象は
毎日の 決まったこと
目の前にあるものを片づける
繰り返しの日常
鳴れ

いつのまにか最初の情熱や希望という
気 が無くなっていた。
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今回再発見・・いや改めて知ったのは、
この大作が 青森の坂本小九郎先生の指導のもとに
八戸市立湊中学校養護学級の生徒さん13名が制作した
木彫りの 実在する作品だったということ。
これを見た宮崎さんが感銘を受けて、このシーンの絵にしたとのこと。

それを知って より ここで言いたいことにピンとくる。
いわゆるアマチュアが仕上げたこの 気に満ちている作品は
プロフェッショナルだと。

ジジにウルスラが質問する
魔女ってどうやって飛ぶの?

血で飛ぶの と答える・・

湧きあがるようなパッション
体内を駆け巡るような熱い血

そうしたもので私も飛びたい・・いや絵を
描き続けたいのだ。
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by arthiropon | 2013-02-21 09:42 | アニメーション  

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