『美しき諍い女』(La Belle Noiseuse)E・ベアールの輝く肢体
2014年 03月 13日
1992年日本公開で、来日した主演のエマニュエル・ベアールが、
日本公開の映倫審査で、ヌードシーンに多くのぼかし修正が入っていることに
激怒したことを覚えている。
本当に美しいシーンが汚いものになってしまった。
描いた絵にゴミをかけられたような思いだっただろう。
だから興味はあっても、映画館で見る気にはなれず、
無修正版DVDが出たから、借りて見た。
久しぶりにまた見ての、今の私の感想である。
監督や一般的な情報なら、ネットの巷にあふれているから
書く必要などないだろうから
自分にとってどうだったかだけ書くとしよう。
とにかく、エマニュエル・ベアールの全裸の肢体が、まばゆいばかりに輝いている。
この画家と同様に、私は女性らしい流曲線の象徴として、お尻に魅かれる。
胸や腰もそうだが、お尻は、子供の体重を受け止めるという
女性ならでは、母体ならではの崇高さも含まれているように思うのだ。
画家の妻リズ(ジェーン・バーキン)が、彼は紳士だから大丈夫
・・顔を描きたいと言ったら断ってね と彼女に告げるシーンがある。
リズの顏が描かれた中途の絵を塗りつぶして、
マリアンヌ(エマニュエル・ベアール)のお尻の絵を描く
スランプ続きの画家フレンホーフェル(ミシェル・ピコリ)。
とにかくたくさんのスケッチを、大きな紙や画布に描き続ける創作に
自分に不足しているダイナミックさを感じた。
大きな絵が描けない人は、小さな絵も描けない
小さな絵ばかり描いている人は、大きな絵は描けない・・
そんな私への進言を思い出した。
by arthiropon | 2014-03-13 15:39 | ホームシアター