カテゴリ:邦画( 2 )

 

無一物。【モリのいる場所】熊谷守一晩年の日々

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本当に淡々と盛り上がりも無く綴られた映画だった。
1950年脳梗塞で倒れてからの約20年間の、自宅の庭で過ごす彼の日常・・
描かれた白い猫や蟻。フクロウ、分解した時計、
関わった周囲の人との、笑いとペーソスを織り込んで描かれている。
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私は以前から氏に魅力を感じ、以前、熊谷守一美術館で個展も開催させていただいた。
モリさんが団体(二紀会)を脱退し、文化勲章も勲三等も辞退し、お偉方になる事に興味を示さなかったこと。
下手も絵のうち という有名な言葉の中には、上手な絵は先が見える、想像力(広がり)も無いが
下手な絵には伸びシロがあり、可能性もある意味が含まれているのだろう。
今のアカデミック教育重点者が、毎回同じような絵しか生み出せないことへの苦言でもあろう。
だから、私は モリさんが好きなのだと想う。
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スマホ中毒で五感を体化させている現代人、自然の循環を軽視して軽率にゴミを廃棄し、
原発排水などで汚しまくり、物質と金銭第一の現代社会に対し、
自然に五感を傾けての生き様が、何が幸福なのかを問いただす。無一文にに似た言葉 無一物に精神性を感じる。
いろいろ書くと公開中の映画にネタばれで水を差すので、この辺に。
山崎さんは大変な熱演で素晴らしかったが、顔の印象では宇野重吉さんや米倉 斉加年さんの方が
近かったかもしれない。もっともそのキャスティングは不可能だが・・
樹木希林さん、とても素敵だった。
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by arthiropon | 2018-05-20 23:48 | 邦画  

木下恵介と母の繋がり描く はじまりのみち

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初めから1時間ほどで、母の身体を思って、
リヤカーで山越えするという逸話が
情愛深く描かれています。
兄弟愛など、または作家にしかわからない苦しみも・・・。
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でも観終わった印象は、とても残念でした。
私は、基本的に 負のコメントは書かないので
残念だったとだけ書いておきます。
1時間ほどの映画の後は、実際の木下恵介のフィルムからの抜粋が
延々と流れて、それで終わってしまう・・というのは
彼の映画を愛し、彼がどのように生きてきたかが描かれると
思って楽しみにした人間にとっては残念でした。
これならテレビのスペシャルで良かったように思います。
ただ、もしかすると、彼の作品を知らない若者にとっては、興味深いかもしれませんね。
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加瀬亮さん(鼻水が気になる)、田中裕子さんの演技 良かったです。
濱田岳さん、 ユースケ・サンタマリアも、ほっとさせます。
本当の理解者は、映画評論家ではなく、心で見て感じることが出来る
鑑賞者なのだと感じさせてくれる・・
だからこその木下作品なんだという映画作りには、納得です。
ブルーレイのレンタルが無いので、
wowowで見ました。
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by arthiropon | 2014-05-14 23:24 | 邦画